低温殺菌牛乳
低温殺菌牛乳 TFK式健康法
私たちの身近な食材である牛乳には、健康維持に欠かせない成分がたくさん含まれています。
特に、低温殺菌牛乳には、すばらしいパワーが秘められているのです。
ここでは、当社のおすすめする「低温殺菌牛乳」の成分や特性をご紹介します。
牛乳の歴史
世界的に牛乳の歴史はたいへん古く、7000年前から飲まれています。
日本では飛鳥時代、中国・呉の国の善那が孝徳天皇(在位645~654年)に牛乳を献上したのが始まりと言われ、天皇はたいへん喜んだという記録が残っています。
当時は、保存が利くように牛乳を温めて造る「蘇(そ)」が一般的でした。また、牛乳や乳製品を食するのは主に貴族に限られ、「人の体をよくする薬」としてその薬効も認められていたようです。
牛乳が一般に普及するのは明治維新後、肉類やパンなどとともに西洋の食習慣が大幅に取り入れられてからでした。
「蘇(そ)」ってなに?
「蘇」とは、古代日本で食べられていた牛乳を使った保存食です。
牛乳を弱火で固形状になるまで温め、固めた食品です。濃厚なチーズのような味がします。
平安時代には、蘇に蜂蜜をかけた「蘇蜜」というお菓子が貴族の間で食べられていました。
「蘇」の作り方
材料
牛乳
1リットル
手順
フライパンに入れて1時間半ほど弱火で温める。
このとき焦がさないように注意しましょう。
固形状になったら、火を止める。
荒熱をとったら、ラップに包んで冷蔵庫で冷やす。
食べやすい大きさに切ったら出来上がり!
作るのに時間はかかりますが、保存が利くので、蜂蜜のほかにもジャムをかけておやつにしたり、チーズのような味はお酒のあてとしてもぴったりです。
牛乳の栄養素
一般的に、「牛乳といえばカルシウム」と思い浮かべるかもしれませんが、牛乳にはその他にもたくさんの有用なタンパク質が含まれています。
その中でも、自己治癒力に関わりが深く免疫力を高める働きを持つものに特に注目して、カゼイン、ラクトフェリン、ビタミンA(レチノール)、そしてカルシウムについてご紹介します。
カゼイン
当社では、牛乳といえばまずカゼインに注目しています。カゼインは、牛乳のタンパク質のほぼ80%を占めると言われるほど多く含まれています。
主な効能
●カルシウムや鉄の吸収促進
カゼインは体内で分解されてカゼインホスホペプチド(CPP)と呼ばれる物質になり、このCPPが腸からのカルシウムや鉄の吸収を助けます。
そのため、骨粗鬆症の予防と鉄欠乏性貧血の改善に効果があります。
●その他
血圧の降下や免疫力向上などの効果もあると言われています。
ラクトフェリン
牛乳のほか、人の母乳も含めた多くのほ乳類のミルクに含まれるタンパク質です。
1999年には、国立がんセンターが「ラクトフェリンには大腸がんの予防作用がある」という研究発表をしています。
レチノール
いわゆるビタミンAの別名です。
視力の維持、鼻やのどの粘膜を強化する、免疫力の向上、がんの予防にも効果があります。
カルシウム
骨や歯を作る以外にも、情報伝達、筋肉の収縮、精神を安定させるなど、体の中でいろいろな働きをしています。
特に注目したいのは、食品によってカルシウムの吸収率が違うということです。
カルシウム吸収率
牛乳・乳製品
50%
小魚
30%
野菜
18%
カルシウムを多く含む食品を食べても、吸収率が悪いと、必要な量のカルシウムを摂るためにはかなりの量を食べなくてはいけません。
牛乳のカルシウム吸収率が高いのは、先に紹介したカゼインの働きによるものです。
このため、他のカルシウム含有食品も、牛乳と一緒に食べることで効率よくカルシウムを吸収できると考えられます。
そこで当社では、カルシウムを豊富に含む食品である煮干しを、牛乳と一緒に食べることをおすすめしています。
低温殺菌のすすめ
牛乳には、有効なタンパク質がたくさん含まれています。しかし、これらのタンパク質は高温にとても弱く、70~80℃で変性(熱によりタンパク質の構造が変わって、本来の機能を失ってしまうこと)してしまいます。
一般に「牛乳」として売られている製品の多くは130℃で2秒間の殺菌となっています。これでは、牛乳の本来持っているタンパク質はほとんど壊れてしまいます。
一方、低温殺菌牛乳は、タンパク質の変性を防ぐために60~70℃で30分間殺菌しているので、大切なタンパク質は有効な形で残っています。
しかし、量産化や保存がむずかしいため出回っている種類も少なく、価格もやや高めです。ですが、最近ではスーパーなどでも低温殺菌牛乳を扱うお店も増えてきていますので、体質改善や健康維持のために選ばれることをおすすめします。
※商品によっては、低温殺菌牛乳ではなく「パスチャライズ牛乳」と表示してある場合もあります。
お召し上がり目安
1日のお召し上がり目安は300~600ml(コップ1~3杯)です。もちろん、これ以上召し上がっていただいても構いません。まずは4ヶ月間、毎日続けてみましょう。
牛乳を飲むとおなかの調子が悪くなる方へ
「牛乳を飲むとおなかをこわす」という方もいらっしゃいますが、それは牛乳に含まれる乳糖を分解する消化酵素が少ない、もしくはその働きが弱いためです。
乳幼児期は乳糖の消化酵素が活発に働いていますが、大人になるにつれて、または牛乳を飲む量が減っていくにつれて酵素の働きが弱くなってしまう人もいます。
消化酵素の働きが弱いと、乳糖が小腸を通過して大腸に届き、大腸の腸内細菌によって分解されます。
すると、大腸の中でガスが発生して腸を圧迫し、おなかの調子が悪くなるのです。
対策としては、まずは少量から始めて飲む量を少しずつ増やしていきましょう。
そうすると乳糖の消化酵素がだんだん増えてきて、楽に牛乳を飲めるようになる場合があります。
終わりに
最近では「牛乳はカラダに悪い」という話を時々耳にします。また、そのような主旨の本も出版されているようです。
しかし、それらの話をよく聞いてみると、残念ながらはっきりとした根拠はほとんど見あたりません。
例えば、ソバや卵、その他の食品を食べてアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎になる方もいらっしゃいます。
では、それらの食品には危険がいっぱいかというと、危険はほとんどありません。
私たちが申し上げたい事は、牛乳を飲んでも下痢をしないような、あるいはアトピー性皮膚炎にならないような体を作ることが、実は「病気にならないための健康法」であるということです。
プロ野球界の松井さんやバレーボール界の川合さん、角界の朝青龍さんたちは「小さい頃から毎日2~3Lの牛乳を飲み続けてきた」とおっしゃっています。
この方達は人一倍元気で運動神経が発達した大型人間ですが、決して特別な人間ではなく、普通の人が人一倍努力をした結果です。
しかしながら、体質によっては牛乳を飲むと下痢になったり、アトピー性皮膚炎になられる方もおられますが、冷たい牛乳を飲んでも平気な体質に改善することが最も大切な健康作りの第一歩だと考えます。
簡単に誰にでもできますので、一度取り組んでみてはいかがですか。
少しづつでも毎日続けることが大切です。まずは今日から、健康なカラダ作りを始めましょう。