タレントから役者へ そのころの私は、『オレたちひょうきん族』という人気バラエティ番組にレギュラー出演し、”小森のおばちゃまをはじめとするモノマネを数多くやっていました。 しかし自分をいざ客観視すると、ずっとバラエティの世界でやっていけるような資質はないように思えたのです。司会業など自分の個性を出すタレントとして活動していくには、キャラクターが少し弱い、と。その時、以前から興味のあった俳優業の仕事をやっていきたい、という自分の気持ちが見えてきたのです。役者としては、それまでも『男女7人夏物語』などのヒットドラマでいい役を頂いていましたが、それは、バラエティの”鶴ちゃん”というキャラクターの延長戦上にあるものでした。でも、私はもっと人間の不条理や、憎しみや哀しみをえぐりすような芝居がしたかった。それには今の自分では駄目だと痛切に感じていました。なぜなら、本能のまま快楽のほうを選んで動物的に生きてきた結果、肉体にも精神にもぜい肉がつき、醜い塊になっていたからです。前からやってみたかったボクシングは肉体を絞り、精神を鍛えるには絶好の場ではないか。しかも、プロライセンス取得のリミットは33歳になるまで。あと1年に迫った私には、ラストチャンスでした。当時の体重は65kg。私の身長なら、ジュニアバンタム(当時)の52kg級がベストと助言され、照準を合わせました。それには1年で13〜14kg減らす必要がある。半月で1kgのペースでお年、ジムトレーニングに入るようにもっていかなければ間に合いそうにない。食生活も一変させました。それまで1日4〜5食が当たり前だったのを朝昼の二食に。朝は、ごはんと味噌汁に焼き魚。昼はうどんかそば。夜は一切カット。最初は空腹に耐えられず、お酒を飲んで酔っ払って寝てしまうしかありませんでした。部屋に何かあると食べてしまうので、借りていたワンルームの部屋の冷蔵庫は常に空っぽ。ところが、たまたま入れてあったハワイ土産のマカダミアナッツのチョコレートを、一箱食べてしまったことがありました。ライセンスを取得できなければ私の次の人生はないというのに、何をやっているのか。プロボクシングのような格闘技の世界は、生半可な気持ちでは通用しない。チョコレートを食べて止まらなくなってしまうような脆い精神力では、とても無理でしょう。初めて目にしたジムの練習風景は、それくらい鬼気迫る恐怖を感じるものでした。その後は少しずつ二食に慣れ、摂るべきもの摂らなくてもいいものを考えるようになっていきました。栄養を摂れるチャンスは1日2回。高級品という意味ではなく、身体にいいものだけを摂りたい。酸化したものや身体がさびるものは不要です。揚げて1分経った脂物は食べません。朝のフルーツも、皮を剥いたらすぐ口に入れます。アルコールはおのずと控えるようになり、半年間で体重が6〜7kg落ちました。その後、ジムで毎日トレーナーと3〜4時間トレーニングし、体重は52kgに。無事ライセンスも取得できました。今はさらに絞り込み、45〜46kgをキープしています。苦しかった1年で学んだ身体づくり、精神の鍛練は、今も私の基軸になっています
微生物酵素との出会い サプリメントはまったく摂っていませんでしたが、10年前に生の酵素と出会い、愛飲するようになりました。これはお世話になっている陶芸の先生の自家製。先生は岡山にお住まいで、自分の山で採れる果物などを発酵させて酵素を抽出した液体のものです。家族や親せきの方が試しに飲み始めたところ、体調がよくなったということで、私も分けていただくようになったのです。飲みだすと自然と前向きな気持ちになれる気がするので不思議でした。その後4年ほど前に、私が講師をしている絵の教室でTFKの戸田さんと出会いました。当時、私は尿酸値も高めで、骨折もしていたので、固形の微生物酵素を勧めてくださったのです。人間の身体には、いかに酵素が大切か、すでに身に染みてわかっていたので、微生物酵素もすぐに飲み始めました。その時に初めて、酵素には種類があり、陶芸の先生のものは植物由来の酵素、TFKのものは植物を発酵させて作る酵素とは全く異なる「微生物酵素」であることを知りました。微生物酵素の開発者である戸田順博さんは、長年にわたって微生物の研究を続け、そのノウハウを環境浄化に生かしてきたそうです。その中で微生物酵素は、人間も自然の一つと考えて自然を浄化するしくみを身体に応用したものであることも知りました。毎朝フルーツと一緒に、その日の体調に合わせて「三寿」か「トーダ酵素」を摂るようにしています。風邪の前兆かな?と思ったら少し多めに。おかげで風邪をひいて寝込むことがほとんどなくなりました。免疫力が高まったのでしょうね。免疫力が下がると病気がちになり、気分もふさぎ、下へ下へとエネルギーが流れていきます。免疫力があがっていくと、気分も上がり、明るくなります。明るくなると、いろいろな出会いも増え、さらに上向きのサイクルが形成されていく。こういった気配や気分を察知するのは、私の場合はすべて”腹の主”です。その声に従うと「この道筋でよかった」と思えるギフトが待っているのです。 体と対話するボクシングのおかげで体と対話する習慣がつき、毎晩お風呂で、身体のパーツにひとつひとつに手をあてて、「今日はありがとうね。感謝申し上げます」と声をかけるようになりました。植物に水をあげる時も、「きれいに咲いてね」と声を掛けると、美しい花をつけてくれるといいますよね。私たちの身体もまったく同じだと思います。自分の身体に耳を傾け大事にすれば、ちゃんと答えて自分を支えてくれます。ある時、NHKの『驚異の小宇宙人体』という番組で、肝臓のアルコール分解能力と同じ働きを工場のコンビナートで
賄おうとすると、東京都より広大な敷地が必要と知り、人体の素晴らしさに感動したのです。そんな大規模な工場が自分のお腹の中にあるなんて、まさしく宇宙だと。この肉体は、今生きるために神からお預かりしたもので、そこに魂が入って自分という存在がある。お借りしている肉体を大事に使って、自分の魂でとことん生き抜き、最後はできるだけきれいな身体のままお返ししたい、と思うようになりました。微生物酵素を飲み、瞑想を始めてから、睡眠の質も変わりました。集中力がまし、作品にも変化が出てきています。金魚など、細かい描写の作品を手掛けるようになったのはそれからのこと。何しろ、金魚1匹を筆で描き上げるのに1時間かかりますから(笑)。アトリエに入ったら朝から晩までノンストップですが、辛くはありません。集中力は努力や鍛練で培うというよりも、好きなことで身に付くのではないでしょうか。前向きな気持ちは絶えず次の「夢」を生み出していきますから、微生物酵素や瞑想はその後押しをしてくれていると感じます。現在は、私の描いた金魚に波紋の映像を重ね、本当に泳いでいるように見えるような新たな手法を構築中です。9月の展覧会では、日本画の素晴らしさや楽しさを、新しい形でお伝えできたらと思っています。