本来の能力を取り戻す私が健康のために気をつけなければならないと思うことは、現代ではごく普通に思える食習慣などが、いつの間にか、すっかり不自然になっていることです。約二年半前、二週間ほど砂糖の入っている菓子はもちろん、料理に僅かに入っている砂糖も避け、そのうえ甘い果物も摂らないと決め、付き合いで外食をしなければならないときにも、ほとんど料理に手をつけないほどに徹しました。その結果、宿願だった「甘いもの嫌い」になりました。「我慢」ではなく「嫌い」だから、今や食べないことによるストレスは皆無。「甘いものには目がない」という方は、私から見ると、それは一種の麻薬に侵されているのだろうと思います。もし、甘い物が絶対に人間にとって必要なら、二週間徹底的に甘いもの絶ちした後に、甘いものを食べたら、たまらなく「おいしい」と感じる筈ですが、そうはならないのですから。なぜかというと、人間の身体には糖分が絶対に必要なので、長期間糖質を摂取できなくても大丈夫なように自力で糖を作り出す機能が何万年も前から備わっているからです。そもそも、糖質の多い食物は、野生では栗やドングリなど秋から冬にしか実りません。果物も育つのは秋です。それでも、人間が生き続けられた理由は、その能力ゆえでした。しかし近年では、糖質はもちろん糖分そのものが日常に氾濫していて普通に過ごしていると、糖分を過剰摂取し続けることになりますその結果、体内の糖分は余り、これを作る機能を眠らせてしまっています。あるべき身体を取り戻すためには、「禁糖」が近道だと思います。特に春、四月頃の禁糖が有効です。シンプルなメニューで食事は、一日二食です。どんな高級料亭の料理より、自分の好みで作ったものが一番旨い。しかも、多くの主婦が口を揃える「作るには時間がかかるのに食べるのは一瞬」の真逆で、「作るより食べるほうに時間がかかる」くらい、食材にはほぼ手を加えません。メニューも毎食、自分で作ればだいたい同じものです。主食は、玄米50%に、麦・キビ・黒米を等分に混ぜた雑穀飯が定番。ただ、時間がない時は、でんぷんがα化していて吸収が良いそば粉を温めの湯で練って、そばがきにして食べることも。生玄米を水に漬けた発芽玄米を、粒のままや、磨り潰し食べるのは理想ですが、これは続けていると世間から浮いてくるので、残念ながら今はご無沙汰です。おかずのメインは、納豆や豆腐。ときどき生卵に行者ニンニクの醤油漬けをかけたものも。行者ニンニク醤油漬けは、毎年旬である5月に、1?ビンに3本ほど作ります。副菜は、小松菜をはじめモロヘイヤ、ツルムラサキ、三つ葉、ニラなどの葉物野菜を約10秒ゆがいたものや大根おろしに、行者ニンニク醤油漬けをかけたものが多いです。あと、滅多に作りませんが、カレーがうまくできると、これは麻薬です。コリアンダーやターメリックなどさまざまな香辛料
を、素材によって使い分けています。また、黒パン、ヤギのチーズに野菜や果物という組み合わせは、仕事でチーズの名産地・フランスに行った際の定番メニューです。自炊可能なホテルに宿泊し、ほとんど、このメニューのみで過ごします。最近食べはじめて、これはいいものだと思っているのは、米のとぎ汁乳酸菌の豆乳ヨーグルトです。米ぬかの部分にいる乳酸菌を利用するもので、知人にその研ぎ汁から作った豆乳ヨーグルトを分けてもらったのがきっかけで、それを種にして増やしたものをよく食べています。牛乳のヨーグルトより、植物性の豆乳ヨーグルトの乳酸菌のほうが、腸まで届くそうで、整腸作用が高いようです。腸内を整えることは、身体全体の機能の向上につながる気がします。微生物酵素に助けられこうした経験からも、微生物酵素には関心があります。これは、生命活動に欠かせない代謝酵素の働きを補うと言われていますが、身体の複雑な働きに有効に働くようです。私は、面倒な仕事で疲れている時や、風邪で体調不良だったりするときに飲んで、その効果を実感していましたが、この酵素の力を一番感じたのは、私の父が倒れた時です。二年前、当時九十四歳の父が大病を患って入院し、退院しても、もう以前の体調には戻らないだろうと病院で断言されました。そこで毎日、微生物酵素を飲むように勧めたところ、体調が回復し、病院での予測に反して、病気になる前とかわらず、買い物や知人との会合を楽しむまで元気になったのです。微生物酵素には、本当に感謝しています。六十三歳の私も、約四十年、武術研究を続けてきて、技の利きは、今が一番あり、日本を代表するような柔道選手と手を合わせても驚かれるようになってきました。そんなふうに身体が動くのも、自然界の生き物として、自然界の恵みに支えられてきたからではないでしょうか。