健康とは 
 お経の般若心経には、人間は目・耳・鼻・口・心・意識、この6つから成り立っているとありますが、今までその中の、口=笑うこと、耳=音楽を聴くこと、目=色彩を選ぶポイントなど、心がいかに身体に影響を与えるかをお話ししてきました。今回はそれらのまとめとして『心と免疫』についてお伝えしたいと思います。

◆◆健康とは◆◆
 WHO(世界保健機構)の健康定義 によると
 「健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」となっています。つまり、『病気でない』ことと『健康である』ことは別であり、肉体も精神も社会的にも良好な状態が健康ということになります。

   免疫とは 
 武道の精神に「心身一如」(精神と身体は一つであること)という言葉があるように心と身体は密接に関わっています。では、私達の心は免疫とも深い関わりがあるのでしょうか?まずは、免疫について見ていきたいと思います。

◆◆免疫とは◆◆
 〔広辞苑〕生体が疾病、特に感染症に対して抵抗力を獲得する現象。自己と非自己を識別し、非自己から自己を守る機構、すなわち抗原抗体反応です。微生物など異種の抗原の体内への侵入に対してリンパ球・マクロファージなどが働いて特異な抗体を形成し、抗原の作用を排除・抑制する。
 つまり、一旦ある病原菌に感染することにより、その病気に対する抵抗力ができ、次からはかかりにくくなることです。

◆◆免疫力◆◆
 免疫系神経系内分泌系とともに「身体を支える三本柱」のひとつ。免疫といっても、私達はその有難さを実感することは少ないのではないでしょうか?しかし、免疫は無意識の内に必死に外敵と戦い、今も私達の身体が病気になるのを防いでくれているのです。


◆◆免疫系◆◆
 異物の攻撃から自己を守る防御機構であり、自己治癒力に重要な関わりをもっているシステムです。免疫系には、自然免疫系獲得免疫系の2つがあります。免疫系を増強して自己治癒力を高めることが腫瘍治療の鍵とされて、様々な研究が進められています。







種 類 は   た   ら   き
自然免疫系     ・体内に侵入した病原菌を第一線で防御する。
    ・異物の侵入に対してすぐ働き、急性炎症反応を引き起こす。
    ・細菌などを取り込んで殺傷する。
    ・異物を記憶する能力はない。
                  
     「体内に侵入した異物をとりあえず殺す
                  その場限りの攻撃」


主に働く免疫細胞
マクロファージ(貪食細胞)・・・
体外から侵入してくる異物を食べまくる
ナチュラルキラー細胞・・・ウイルスに感染した細胞や腫瘍細胞を殺す
樹状細胞・・・・・・・・・抗原を認識すると、それをT細胞に伝える
血小板・・・・・・・・・・・・血液凝固に働く
インターフェロン・・・・・ウイルス感染防御に働く

獲得免疫系     ・防衛第二戦線であり、適応免疫系ともいう。
    ・自然免疫系では防御し切れない場合に働く。
    ・普通「免疫」という場合は獲得免疫系をさす。
    ・特定の異物を記憶することが出来る。
                   
     「異物の特徴を記憶して同じ異物による
          2回目以降の侵入に対し迅速に攻撃」


主に働く免疫細胞
リンパ球・・・
獲得免疫の大きな特徴である「記憶」について重要な
         役割を果たす。T細胞とB細胞がある。
T細胞・・・マクロファージを活性化させたり、ウイルスに感染した細胞を破壊
B細胞・・・T細胞の補助を受けて抗体となる免疫グロブリンを生成


◆◆免疫細胞◆◆
 人間の身体の細胞の総数は約60兆個ですが、そのうち免疫を担う細胞は約2兆個で重さにして約1kgです。
 それぞれの細胞は、それぞれの生活圏のなかで、生体の内部環境に適応しながら生きています。そのうえ、細胞同士はお互いに情報を交換し、対話しながら共生・共存しています。

  病は気からは本当か? 
 『やさしい免疫の話』(村山知博著)の一説にこのような話があります。
大阪大学医学部の森本教授は精神的なストレスが免疫(NK活性)にどれだけ影響を与えているかを調べる実験をされました。

 NK活性とは、免疫を担うリンパ球の一種である「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性度。
 この活性度が高いほど、免疫力は強く病気になりにくいと考えられます。

◆◆NK活性実験◆◆
  阪神大震災で大災害に見舞われた被災者のストレスを調査。
 実験方法
     @被験者の精神状態をアンケート
     A被験者の血液から取り出したNK細胞を取り出し、がん細胞と一緒に培養
     B一定時間後、NK細胞がどれだけがん細胞を破壊するかを測定
        がん細胞が多く破壊されるほど、NK細胞は活発に働いている

     結果          
精神は安定していると回答した人
NK活性は40%
精神は不安定だと回答した人
NK活性は20%

精神的にストレスのある人は免疫力(NK活性)が弱くなる

NK細胞は免疫の通常部隊の一員として常に最前線をパトロール
「生まれつきの殺し屋」(ナチュラル・キラー)というだけあって、異常な細胞(ウイルス感染細胞やがん細胞)を見つけて殺し、病気の芽をつみとる

その働きがにぶくなるとウイルス感染細胞やがん細胞を排除できない

病気になりやすい


 このように、私達の心(意識)は身体が本来持っている自己防衛機能である「免疫力」にたいへん強い影響を与えます。

  ストレスと脳の酸素欠乏 
 ストレスは免疫力を低下させる以外にも脳が酸素欠乏になる一つの原因として挙げられます。当社では「ヒトの病気の原因は脳の酸素欠乏にある」と考えていますが、脳はストレスというネガティブな感情を考え込み、持ち続けることによって非常に多くの酸素を消費して
しまうと思われます。
そのため、当社では臍下丹田呼吸法をお勧めしています。
          ※詳しい内容についてはこちらをごらんください → ティーエフケイ式健康法臍下丹田呼吸法

 前述したように心と身体は表裏一体です。身体が安定すれば心も安定します。臍下丹田を意識して活性化するにより免疫力を高め、そして腹が据わること出来て心が強くなるそうです。「病は気から」というように、身体のバランスをとって、気力と体力を養うことでストレスに強い心(精神)をつくることが出来るのでしょう。

  精神免疫学 
 心の状態が健康にどう影響するのかを調べるのが、精神免疫学という学問です。ひと言で言うと、ストレスが多いと病気になりやすいといえるそうです。今までは万物を「ココロ」と「モノ」に分けてしまい、「生命」としてではなく「物質」として捉えてきました。しかし、近年になってストレスという心の葛藤が免疫系の機能にとても関係が深いことが分かってきました。今後はますます「精神免疫学」の研究が行なわれてゆくでしょう。

  心、元気で病気予防! 
◆◆無意識に守ってくれる細胞◆◆
 私達の周りにはウイルスや雑菌がウヨウヨいるのに、免疫によって守られています。また、食事を摂ったあとは、身体が勝手に食物を消化・分解・吸収してくれます。私という存在を生かすために、私達の細胞は必死に働いてくれているのです。そう考えると、私達は生きているというだけで、充分スゴイことだと気づきますよね。

◆◆気持ちの切り替えで心も元気◆◆
 毎日の生活の中で、仕事での人間関係によるストレス、家庭でのもめごとなど人生は自分の思い通りにならないことが多いと言えます。そんな時、なぜ私だけ?なぜこんなことに?などと思い込んでしまいますよね。
 生きているということは動いているということです。動いているから嬉しいことや悲しいことが起きてくるのです。だから、ツライこと、イヤなことがあっても、それに凝り固まらず気持ちを切り替えて生きていく。
 そのような心を持ち続けることで心に栄養を与えて元気な状態にしてあげることが
可能になり、私達の免疫力を高めて病気を予防することにつながるのではないでしょうか。 

 言葉で書くのは簡単ですが、それを実践することは難しいものです。何が起きても動じず、上手な気持ちの切り替えが出来るように努力中の担当:吉田でした。

【参考文献】
『やさしい免疫の話』(村山知博著)
『免疫物語』(横山三男著)
『イメージヒーリング』(李敬烈著)
『えがお計画』創刊号(心と免疫学を学ぶ:中田光紀氏)
『2002.3.23 ティーエフケイ兜ラ強会資料より』
健康雑学:心と免疫




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