納 豆
 安くて、どこにでも売っていて健康によいといわれる発酵食品「納豆」ですが、
「ネバネバやにおいがちょっと・・・」という人も多いのではないでしょうか?
ほんの少し食べ方を工夫するだけで、その癖を減らすことができるかもしれませんよ。
ここでは、苦手な人でも食べられる納豆の調理法を含め、
そのすばらしいパワーについてご紹介したいと思います。
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納 豆

納豆は、意外に食べ方のバリエーションが豊富な食材です。
嫌いな方も、自分に合う食べ方を工夫して毎日続けて食べてみませんか?
納豆菌が生みだす素晴しいパワーを実感してみましょう。
納豆とは?

 
納豆は煮た大豆に納豆菌を混ぜて発酵させた発酵食品です。大豆は、「畑の肉」といわれるくらい、栄養が豊富な食品ですが、ただ煮ただけでは、トリプシンインヒビターと呼ばれる消化阻害酵素の影響で食べすぎると消化不良や下痢を起こすことがあります。ところが、発酵することでこの酵素がなくなるだけでなく、納豆菌の作用でビタミンやうまみが増します。さらに豊富なタンパク質はアミノ酸に分解され、私たちにさまざまな効果を生み出してくれるのです。

   納豆菌ってどんな菌?
   納豆菌は、1905年(明治38年)に沢村眞博士が発見した細長い桿状(かんじょう)の菌
  です。元々わらの中に生息し、稲わら1本に1000万個も付着しているといわれています。
  今では発泡スチロールで売られているものがほとんどですが、昔はわらに包んで売られて
  いました。わらに包むことで保温効果もアップし、納豆菌も増えやすくなるというわけです。
   また、納豆菌は芽胞
と呼ばれる丈夫な殻に包まれているので、
  過酷な環境でも生き延びることができます。おどろくことに日光の紫外線
  や熱湯、さらにはマイナス100℃のところでも大丈夫だそうですよ。
       芽胞・・・ある種の細菌(整腸薬に使われる酪酸菌や遺伝子研究に欠かせない枯草菌など)が
               乾燥、高温などの悪条件でも生き延びるためにつくる耐久性の器官



納豆の歴史

 
名前の由来はお寺?
 
納豆という文字が初めて出てくるのは、平安時代に藤原明衡(あきひら)が書いた『新猿楽記』です。僧侶がお寺で出納事務を行なう「納所(なっしょ)」で作られていたことに由来するといわれています。ただし、この頃の納豆は、ネバネバがない、黒くて塩辛いタイプのようです。
 
 茨城に残る納豆伝説
 私たちが普段食べているネバネバの納豆(糸引き納豆)の誕生には、さまざまなエピソードや伝説があり、中でも一番有名なのが茨城県に残る八幡太郎義家(源義家)の逸話。「後三年の役」(1083年)での戦いの最中、軍馬にわらに包んだ煮豆を運ばせていました。水戸付近で休憩したところ、ほどよく発酵していて大変おいしかったので、作らせるようになったというものです。これが、水戸納豆の由来といわれています。


こんなにあった!納豆の種類

 一口に納豆といってもその種類はさまざまで、主に私たちが一般に食べている「糸引き納豆」とこうじ菌で作る「塩辛納豆」にわけることができます。

糸引き納豆 大きさ 小粒 いちばんよく見かける納豆
大粒 小粒とくらべると2倍以上も大きい
ひきわり 大豆を炒り、臼でひいて割ってから作る
香ばしいのでお寿司の納豆巻などに最適
くろまめ 黒大豆をつかった納豆
干し納豆 糸引き納豆に塩と小麦粉または片栗粉をまぶし、カラカラになるまで干したもの
五斗納豆
(ごと)  
糸引き納豆にこうじ、塩、昆布などを入れて発酵させたもの。山形県 米沢地方の郷土食
塩辛納豆 納豆菌ではなく、こうじ菌を使って発酵させた納豆
京都の「大徳寺納豆」や「一休寺納豆」、静岡の「浜納豆」などがある
もともとお寺で作られていたので、「寺納豆」ともいう
塩辛いので、おつまみやお茶漬けにして食べる

 
    納豆というと日本独特の食べ物という気がしますが、実は世界中で食べられている
    のをご存知でしたか?特にアジア諸国で多くみられるようです。インドネシアでは、
    テンペ菌で発酵させたテンペや塩辛納豆のような中国の豆鼓(トウチ)、アンモニア臭が
    あり日本の納豆に近いネパールのキネマなどがあります。


納豆で健康!

 ネバネバの正体
 納豆のネバネバは、納豆菌が大豆を発酵する際につくり出す糖とグルタミン酸が結合したムチンというものです。グルタミン酸は昆布のうまみ成分としても有名なアミノ酸ですが、納豆の独特なうまみもこれによるものです。

 ムチン
  納豆のほかにオクラやサトイモ、コンブなどのネバネバ食材にも含まれていますが、私たちの身体の粘膜の表面もムチンで覆われているんですよ。特に胃は厚く、胃酸で胃が溶けないのは、ムチンで保護されているためです。


    ムチンのネバネバ効果
    @若さを保つ
    Aカルシウム吸収促進(牛乳にも同様の効果があります)
    B粘膜保護作用
    C血糖値の上昇抑制効果
    Dコレステロール値低下

 長生きの秘訣は納豆にあり!?
 納豆には、消化酵素が豊富に含まれています。これは、私たちが食べたものを消化分解し、栄養素としてからだに吸収するのに必要な酵素です。
 酵素とは、食べ物を消化分解するだけでなく呼吸や思考など生命を維持するうえで、なくては生きていけないものです。しかし、一生の間に体内で作られる酵素には限りがあるといわれているので、納豆などの消化酵素を豊富に含む食品を積極的に取り入れて、酵素のムダ使いを減らすことが、健康で長生きするための秘訣ともいえるのではないでしょうか。
 →酵素のはたらき

 まだまだあった!驚くべき納豆パワー

 血栓を溶かして心筋梗塞・脳梗塞予防
   ナットウキナーゼという酵素が、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす血栓を予防
  してくれるだけでなく、すでにできてしまった血栓を溶かす働きももっています。

 ただし・・・
血栓溶解薬の「ワーファリン」を服用している人は注意が必要です。納豆に豊富に含まれるビタミンKが「ワーファリン」の効果を弱めてしまいます。

 丈夫な骨を作る
   骨を丈夫にするために必要なカルシウムの補助役となるビタミK2が豊富に
  含まれています。もともとK2は私たちの腸内細菌が作っているのですが、加齢
  とともに菌が減ってしまうので、K2も減少し骨が弱くなるのです。アオノリや卵、
  乳製品などにも含まれますが、納豆の含有量が最も多いといわれています。

 生活習慣病の予防
   納豆に含まれるレシチンや大豆に含まれるリノール酸やリノレン酸などの
  不飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールを抑え、溶かす働きがあるといわれ
  ているので、生活習慣予防に効果的です。

 記憶力アップ
   レシチンには、脳を活発にし、記憶力を高める効果もあるそうです。世界で
  最もIQが高いといわれる日系3世のマイケル・カーニー君の大好物が、納豆で
  あったことから「健脳食」としても知られるようになってきました。さらに、一緒に
  とると効果が上がるといわれるビタミンEも豊富に含まれています。

 O‐157にも負けない抗菌力
   納豆菌には病原性大腸菌のO‐157までも増殖を抑え、体外に排泄するという
  力もあるそうです。また、腸内の善玉菌を活性化し、腸を整える働きも持って
  いるので、便秘などにも効果があるといわれています。

                    
                      便秘予防には、腹式呼吸やヨーグルトなども効果的です。

   この他にも、血糖値を下げる効果や美肌効果、悪酔い予防、花粉症予防などさまざまな
  効果があることもわかっています。
以上に述べたような効果は、食べてすぐに表れるという
  ものではないので、毎日続けて食べることが大切です。


食べ方を工夫してみよう!

 納豆にしょう油とカラシを加えるというのが、一般的な食べ方ですが、そのほかにも調味料や薬味、トッピングなど調理方法によっては、苦手な人でも食べられるようになるだけでなく、効果を倍増することもできるんですよ。
 ただし、納豆に含まれる有用な酵素は、加熱すると壊れてしまいますので、できるだけ生のまま食べるようにしましょう。

調味料 納豆の風味がいちばんはっきりと分かる食べ方
砂糖 納豆の粘りを強くし、口当たりをよくする。納豆1パックにつき、
小さじ1/2〜1が目安
味噌 麹の風味がプラスされ、納豆に深みとコクが出る
マヨネーズ 油分、酸味が納豆のにおいをマイルドにする
納豆嫌いな子どもにも食べやすい
薬味 ネギ 疲労回復風邪に効果がある
白ネギ−発汗・解熱、消炎作用
青ネギ−ビタミンC、カロチンが豊富
だいこん 消化酵素が豊富。直前にすりおろすのがベスト
しょうが 納豆の味を引締め、くさみを消すと同時に、疲労回復効果や殺菌効果が期待できる
コレステロール値の低下、血圧の安定
ハーブ バジル−胃を健康に保つ。食欲増進
ミント−心身の疲労を癒し、食欲増進
トッピング 動物性
タンパク質
タンパク質を強化することで悪酔い予防
タマゴと食べればレシチンの効果がアップ
ネバネバ野菜 ムチンを含むオクラやヤマイモ、モロヘイヤなどと
一緒にとると、疲労回復効果がアップ!

    ネバネバ・においが嫌いな人は・・・
     レモンや酢などの
酸味のあるものをかけることで粘りは少なくなります。野沢菜やキムチ
   などの
漬物と混ぜれば、漬物に含まれる乳酸菌がにおいの元となるアンモニアを減らしてく
   れます。「納豆は、朝にしょう油と混ぜて食べるものだ」なんて決めつけずに、自分なりの食
   べ方を探してみるのも、納豆を克服する楽しみの一つになるかもしれませんね。


              苦手な人でも大丈夫!
効果倍増!納豆ベーコンオムレツ

  @納豆にレモン汁をふりかけ、軽く混ぜる
  Aミニトマト、レタス、きゅうり、セロリ、プロセスチーズを1cm角に切る
  Bボウルにお好みのドレッシングとAの材料を入れ混ぜ合わせ、
   最後に納豆を加える

レモンの酸味が納豆の粘りやにおいをやわらげてくれます。また、発酵食品のチーズとの相性も抜群ですので、ぜひチャレンジしてみてください!


                        参考図書  「食」で総合学習 みんなで調べて作って食べよう!<4>
                               豆腐・納豆/金の星社
                               遊び尽くし 納豆料理で元気100倍/創森社
営業企画室:片岡


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